生きる意味を教えてくれる映画16選|人生に迷った時に観たい名作たち

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迷いを感じているあなたへ。生きる意味について考えさせられる名作16選。心を揺さぶるストーリーを通して、生きる喜び、大切なもの、そして人生の真実を教えてくれます。迷いを乗り越え、前向きな一歩を踏み出す力をくれるでしょう。

人生には、ふと立ち止まって「自分は何のために生きているんだろう?」と考える瞬間があります。日々の忙しさに追われ、大切なものを見失いそうになった時、あるいは人生の大きな岐路に立たされた時、私たちは迷い、戸惑います。そんな時、物語の力は私たちを癒し、勇気づけ、新たな視点を与えてくれます。この記事では、人生の意味を問いかけ、生きる喜びを教えてくれる、珠玉の映画16作品を厳選しました。

生きる(1952)

人間は軽薄なもんですな。生命がどんなに美しものかということを死ぬ直前に初めて知る。

戦後の日本社会を舞台にした『生きる』は、主人公の渡辺勘治が末期癌と診断されるところから物語が始まります。中年の市役所職員である渡辺は、自身の死を目前にして、長年の単調な生活や官僚的な制度の中で見失っていた「生きる意味」を求めて旅に出ます。

映画『生きる』は、存在、死、そして充実した人生の本質について深く問いかける作品です。生ける屍のように日々を過ごしていた渡辺が、残された時間を全力で地域の子供たちのための遊び場作りに捧げる姿には、観る者の胸を打つものがあります。この物語を通じて、映画は官僚主義の非人間性を鋭く批判すると同時に、社会の期待から解放され、自分の人生を自ら切り開くことの重要性を描いています。逆境にあっても、自らの選択でポジティブな影響を与えることは可能だと教えてくれる名作です。

生きる意味を考える映画 日本

第七の封印(1957)

私は今まで当てもなく何かを求めて生きてきた。だからといって自らを責めようとは思わない。人生とはそういうものです。だが最後に何か一つ意味のあることを為し遂げたい。

十字軍から故郷スウェーデンに帰還した騎士、アントニウス・ブロックは、黒死病が蔓延する国を目の当たりにします。そこで彼は死神と出会い、自らの死を少しでも先延ばしするためにチェスの勝負を挑みます。その後、従者ヨンスとともにさまざまな境遇の人々と出会う中で、ブロックは死の意味や自身の存在目的について深く考えざるを得なくなります。

第七の封印』は、信仰と苦悩の本質、そして混沌とした世界での生きる目的について観客に考えさせる空間を提供する作品です。象徴的な映像や哲学的な対話が物語を深め、非常に印象的で忘れがたい映画体験をもたらします。死を目前にしても、人間同士のつながりや芸術、知識の追求に希望を見出せることを示しているのがこの作品の魅力です。

生きることについて考えさせられる映画 洋画

いまを生きる(1989)

それでもなお、自分の信念がユニークだと信じることだ。たとえ他人にはくだらなく見えてもだ。多数派に入ることだけが正しかねーんだよ。

いまを生きる』は、英語教師ジョン・キーティングが主人公の物語です。彼は、生徒たちに「カルペ・ディエム(その日を摘め)」という哲学を実践するよう促し、既成概念にとらわれず、自分の声を見つけ、情熱を追求し、従来の価値観に挑戦するよう指導します。

この映画は、教育が人生観や生きる目的に与える影響について深く掘り下げています。キーティングは偉大な詩人や思想家の作品を生徒たちに紹介し、彼らの想像力を刺激し、周囲の世界を批判的に考察する力を養います。

コンフォーミティ(同調)、反抗、そして幸福追求といったテーマを探る『いまを生きる』は、人生の儚さと本物の生き方の重要性、そして瞬間を大切にする理由を鮮やかに描き出した作品です。

生きる意味を教えてくれる映画

恋はデジャ・ブ(1993)

1つの場所から出られず、毎日が全く同じことの繰り返しで何も変わらないなら、どうする?

コメディとファンタジーが融合した『恋はデジャ・ブ』は、気象予報士のフィル・コナーズが同じ一日を何度も繰り返すタイムループに陥る物語です。当初、フィルは時間の自由を自己中心的な目的に使い、快楽にふけり、他人を操ろうとします。しかし、次第にその生活に嫌気がさし、優先順位を見直す中で、共感、親切、そして利他の価値を学んでいきます。

物語が進むにつれ、観客は人生の本質、人間関係の重要性、そして自己成長の旅について考えさせられます。自己中心的だったフィルが、思いやりと優しさに満ちた人間へと成長していく姿は、日々の単調な生活の中にも学びと成長の機会があることを教えてくれます。

人生を変えた映画

フォレスト・ガンプ/一期一会(1994)

僕らには皆運命があるのか、それとも風に乗ってたださまよってるのか。たぶんその両方だろう。両方が同時に起こってる。

シンプルながら深い哲学的テーマを持つ名作映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』は、知的には平凡ながらも驚くべき人生を送る主人公フォレスト・ガンプを通して、人生の意味を探求します。ベトナム戦争や公民権運動といった歴史的な出来事を背景に、フォレストは純粋な心と揺るぎない楽観主義で数々の出会いや経験を重ねていきます。

フォレストの人生は偶然と運命に彩られていますが、彼の真の魅力は、他者とのつながりを大切にし、自分自身を信じ続ける姿勢にあります。この映画は運命と偶然、そして人間同士の絆の力を描き出し、社会の固定観念を見直し、人生の不確実性を受け入れることの大切さを観客に示唆します。

平凡な人々であっても、世界に特別な影響を与える力がある――そんな普遍的なメッセージをこの映画は私たちに語りかけます。

自分を変える 映画 洋画

ワンダフルライフ(1999)

過去を振り返って、その瞬間を繰り返すだけなんて、オレにとってはものすごく辛いこと。

是枝裕和監督の『ワンダフルライフ』は、人間の生と死をテーマに、深い人間味あふれる視点から「人生の意味」を問いかけます。舞台は、生と死の狭間に存在する架空の空間。そこで亡くなった人々は、来世に持っていくたったひとつの記憶を選ぶよう促されます。この選択は、彼らが自らの人生を振り返り、何が本当に大切で自分を形作ったのかを考えさせます。

ドラマチックな展開ではなく、登場人物たちの対話や人間関係に焦点を当てたミニマルなストーリーテリングが、本作の感情的な深みを際立たせます。特別な英雄や劇的な事件ではなく、平凡な人々の日常や小さな瞬間が持つ意味を掘り下げた物語は、観客の共感を呼び起こします。

普通の生活の中にこそ、かけがえのない喜びがあるということを思い出させてくれる珠玉の一作です。

生きる勇気をくれる映画

誰も知らない(2004)

生きているのは、おとなだけですか?

実際に起きた「巣鴨子供置き去り事件」に着想を得た『誰も知らない』は、家族、責任、そして人間の精神の強さをテーマにした衝撃的な作品です。母親に見捨てられた4人の兄妹が生き抜こうとする姿を描き、彼らの絆と生存のための奮闘を通じて、観客に子供時代の脆さや他者への共感の大切さを問いかけます。

是枝裕和監督特有のドキュメンタリー風のアプローチが、子供たちの日常生活に密着し、リアルで親密な視点を提供します。特に長男・福島明を演じた柳楽優弥の圧巻の演技は、現実味と脆さをキャラクターに宿し、映画全体の説得力を高めています。

観るのが容易な作品ではありませんが、人間の尊厳や生命の重みを直視する価値のある感動的な映画です。

生きる意味を教えてくれる映画 日本

時をかける少女(2006)

時は誰も待ってくれない。

筒井康隆の小説を原作にしたアニメーション映画『時をかける少女』は、SF、青春、ロマンスを巧みに織り交ぜた物語です。高校生の紺野真琴は、明るくおっちょこちょいな普通の少女。しかし、ある日、時を飛び越える能力を得たことで、日常が一変します。最初は些細な目的でその力を使いますが、やがて自身の行動が引き起こす影響に気づき、責任ある選択をするようになります。

この映画の本質は、青春の葛藤や時間の流れ、そして一瞬一瞬を大切に生きることの意義を描く点にあります。真琴の成長は、視聴者、特に若い世代にとって共感を呼ぶものです。選択の重要性やその結果に向き合う彼女の姿は、誰にとっても考えさせられるテーマです。

美しいアニメーションと軽快なユーモア、そして感動的なシーンが絶妙に調和したこの映画は、幅広い年齢層の人々に愛される名作です。

生きる意味を教えてくれる アニメ

イントゥ・ザ・ワイルド(2007)

人生において必要なのは、実際の強さより強いと感じる心だ。一度は自分を試すこと。一度は太古の人間のような環境に身を置くこと。自分の頭と手しか頼れない苛酷な状況に一人で立ち向かうこと。

イントゥ・ザ・ワイルド』は、クリストファー・マッキャンドレスという主人公が、所有物を捨ててアラスカの荒野で孤独な旅に出る姿を描いた作品です。現代社会の価値観に失望した彼は、本物の自由を求める旅に出ますが、そこで自然の厳しさや人間の限界に直面することになります。

この作品では、「幸せとは何か」「自由の本質とは何か」「個人主義と社会的責任のバランスはどうあるべきか」という問いを投げかけます。マッキャンドレスの旅路は、人間の持つ勇気と同時に自らを破滅へと導く衝動を浮き彫りにし、観る者に次のような問いを考えさせます。

  • 私たちはどの道を歩んでいるのか?
  • 社会の常識にただ従っているだけではないか?
  • コンフォートゾーンを超えた先の可能性を探求しているか?
  • 本当に情熱と目的に導かれた人生を生きているのか?

生きる意味を考える映画

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最高の人生の見つけ方(2007)

人生の価値は容易には量れない。ある人は、人生の価値は家族や友で、ある人は信仰心で、ある人は愛だという。人生は意味などないという人もいる。私は自分を認めてくれる人がいるかで決まると思う。

最高の人生の見つけ方』は、エドワード・コールとカーター・チェンバーズという余命宣告を受けた二人の男性が主人公です。同じ病室で出会った彼らは、「死ぬまでにやりたいことリスト(バケットリスト)」を実現するために、世界を巡る冒険の旅に出ます。万里の長城やギザのピラミッドなどを訪れる中で、彼らは数々のスリリングで心に残る経験を重ねていきます。

旅を通じて、エドワードとカーターは、人生の真の幸せは物質的な富や地位ではなく、人間関係や自己成長、そして目的意識にあることを学びます。本作は、「後悔のない人生を生きるにはどうすればよいか」を問いかけます。新しい経験を受け入れ、愛する人を大切にし、世界にポジティブな影響を与えることが、その答えなのかもしれません。

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おくりびと(2008)

長えことここさいっと、つくづく思うのやの。死は門だなって。

おくりびと』は、失業した元チェリストの小林大悟が、ひょんなことから納棺師という仕事に就く物語です。社会的な偏見や周囲からの冷たい視線に苦しむ大悟ですが、やがて自分の仕事が遺族にとってどれほど大切な役割を果たしているかを実感するようになります。遺族が最愛の人に別れを告げ、心の区切りをつける手助けをすることで、彼自身も生と死の意味を深く理解していきます。

この映画は、生と死の微妙なバランスや死者を敬うことの重要性をテーマに描かれています。死と向き合う中で、大悟は人生の儚さや一瞬一瞬の大切さに気づきます。感動的で心温まる作品であり、観る者に生きることの意味を考えさせてくれる名作です。

生きる意味がわからない 映画 日本

歩いても 歩いても(2008)

いっつもこうなんだ。ちょっと間に合わないんだ。

歩いても 歩いても』は、ある家族が長男の命日に集まり、故人を偲ぶ一日を描いた作品です。ドラマチックな展開や派手な出来事ではなく、日常の些細な瞬間に焦点を当てています。料理を準備したり、思い出を語ったり、過去を振り返ったりと、家族の複雑な感情や緊張感、そして言葉にされない想いが丁寧に描かれています。

この映画では、喪失感が家族にどのような影響を与え続けるのかがテーマとなっています。楽しい思い出も、痛みを伴う記憶も、私たちの現在を形作り、人間関係に影響を与えるのです。また、故人をどのように記憶し、どのように追悼するのか、そしてその記憶がどのように変化していくのかも示唆されています。心に染み入るような感動作であり、家族の絆や過去との向き合い方について深く考えさせられる作品です。

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おおかみこどもの雨と雪(2012)

花のように笑顔を絶やさない子に育つようにって。つらい時とか苦しい時に、とりあえずでも無理やりにでも笑っていろって。そしたら大抵乗り越えられるからって。

おおかみこどもの雨と雪』は、花という若い女性が狼男と恋に落ち、その後彼の突然の死を経て、二人のハーフ狼の子供である雨と雪を育てる物語です。花が母親として奮闘する姿、そして子供たちが自分の「人間」と「狼」という2つのアイデンティティの間で揺れ動きながら成長していく姿が描かれています。

花の無条件の愛や献身は、多くの観客に深い感動を与えます。そして雨と雪がそれぞれの人生を見つける過程は、自分自身のアイデンティティや自己受容という普遍的なテーマを思い起こさせてくれます。

美しい映像、心に響く音楽、そして温かみのあるストーリーが融合した本作は、観る者に家族の絆や自己成長、そして自然とのつながりについて考えさせる特別な映画体験を提供してくれるでしょう。

生きる意味を教えてくれる アニメ

ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日(2012)

「じゃあ、物語はハッピーエンドだ。」
「それは君次第だ。物語はもう君のものだ。」

ライフ・オブ・パイ』は、「視覚的に圧倒され、哲学的に深みがある」という言葉がぴったりの作品です。少年パイ・パテルが海難事故に遭い、太平洋でベンガルトラのリチャード・パーカーと共に漂流する壮大な物語は、信仰や希望、そして想像力のテーマを中心に展開されます。

漂流の中でパイは、信仰と困難な状況でも美しさや意味を見出す力によって、逆境を乗り越えていきます。一方で、トラのリチャード・パーカーは、人間の本能や恐怖、欲望といった「内なる暗い側面」の象徴として描かれています。パイがトラとの共存方法を学ぶように、私たちも理性と本能の間のバランスを見つけなければなりません。

物語の結末では、人生の意味は視点次第であることが示唆されています。パイの体験を奇跡的な出来事として捉えるのか、それとも精神的な旅の象徴として解釈するのか――その判断は観る者一人ひとりに委ねられています。

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あん(2015)

おごらず、人と比べず、面白がって平気に生きればいい。

あん』は、小さなどら焼き屋を舞台に、3人の孤独を抱える人々が織りなす静かで心に染みる物語です。どら焼き屋の店主で過去に悩みを持つ千太郎、手に障害を持ちながらも献身的に働く徳江、そして店をよく訪れる学生のワカナ。それぞれが社会から疎外感を抱えつつも、交流を通じて自身の不安や葛藤に向き合い、居場所を見つけていきます。

徳江の丁寧な仕事ぶりや素材への敬意は、「何事も心を込めて行うことの大切さ」を教えてくれます。また、この映画は人間同士のつながりや共感の価値、そして日々の小さな幸せの重要性を静かに語りかけます。つまり、一見ささやかなことに全力を注ぎ、愛情を込めることで、人生の意味が見いだせるという普遍的なメッセージが込められています。

自分を大切にする映画

ソウルフル・ワールド(2020)

この人生で一番好きなことのひとつは、最後の別れがないことだ。

ソウルフル・ワールド』は、ピクサーらしい魅力的なアニメーションの中に、深い哲学的なテーマが込められた作品です。主人公のジョー・ガードナーはジャズミュージシャンで、ある日突然の事故によって“死後の世界”に送られるという奇想天外な体験をします。

その世界でジョーは、まだ生まれていない魂たちや様々な“使命”を抱える魂たちと出会います。彼らとの交流を通じて、ジョーは自分自身の使命や人生の本当の意味について疑問を抱き始めます。映画は「人生とは偉業を成し遂げることや夢を叶えることだけではなく、日常のささやかな喜びや人とのつながりにこそ価値がある」というメッセージを伝えています。

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まとめ

人生は、山あり谷ありです。時には、暗闇の中にいるように感じることもあるかもしれません。しかし、どんな時も希望を捨てずに、前を向いて歩んでいくことが大切です。この記事でご紹介した16本の映画は、そんな時にそっと背中を押してくれる力を持っています。映画を通して得た感動や気づきを胸に、あなたらしい豊かな人生を歩んでいってください。

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